終戦記念日
雲ひとつない青空。良い天気だ。線路が曲がるほどの暑さでもあるけれど。
今日は終戦記念日。そう言えば、まおには戦争のことを話したことがなかった。良い機会だと思って、靖国神社へ足を向けてみた。
神社が近づくにつれて警備がものものしくなり、微妙に顔をこわばらせているまお。
予想以上に人が多い。戦死した方の遺族や友人といった人ばかりなのかと思ったら、報道陣、右側の人、観光客、なんとなく来てみたようなゴスロリファッションと素人カメラマンのカップル(めちゃくちゃ浮いていて異様だった)と様々。
「なぜこんなに人が集まっているの?」
「(特効服に身を包んでいる人を指して)あの人達は何?」
そう問いかけられても自信をもって答えられない自分に愕然とする。
戦争を体験した父や母からはいろいろ聞いていたはずなのに、まおに伝えることができない。
「戦争は、起こしてはならないこと」
そう言ってきてはいるけれど、きちんと考えていたことがあっただろうか‥‥。
子供に教えるつもりでいたけれど、自分もまた知らなさすぎることに気づいた午後。