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小林淳一
23日(土)ユーロスペース公開
ニューヨークの“相米熱”が凄い!
9月8日、相米慎二の命日の前日からニューヨークで公開された「台風クラブ 4Kレストア版」。上映館であるニューヨークのIFCセンターで観客にその感想を聞いた。それは興奮と感動に満ちたものだった。
「本当に素晴らしい!魔法と感傷が同居する青春映画。撮り方が本当に天才的だ。カメラの位置と動きにはシンプルさがある。しかし、そのショットは一貫して私を感動させた。間違ってはいけない。これは暗い映画だ。テーマは重く、ゆったりとしたテンポが、その重みに浸らせてくれる。その重みに身をゆだねることができる。しかし、私はこの映画が大好きだ。特に若いキャストの演技が素晴らしい」
(ベン・C)
「青春の特別な何かを捉えた奇妙な作品。美しく撮影され、本当に素晴らしいカメラの動きと、興味をそそるフレームのショットがたくさんある。興味をそそるフレーミングのショットが多い」
(ジェフ・J)
「2度目はさらに衝撃的だった。私にとって、本当に忘れられないシーンがいくつかある。
忘れられない。青春のほぼすべての領域を、暴力、恍惚、放心……明瞭に捉えている。恍惚感、放棄、疎外感、自己深刻さ、そして究極的には、その茶番劇。そして最終的には、そのすべてが避けることのできない茶番劇がある」
(シュウ・M)
「この映画と『お引越し』の間に、相米慎二監督の全作品を見たくなった……。信じられないような演出とカメラの動き。恐怖、若さゆえの自発性、そして人生の一部である退屈さに満ちている」
(アレックス・E)
「相米監督のもうひとつの魅力的な作品。即興的で分散的なアクションを極端な長回しで振り付けることに興味がある。極端な長回しによる即興的な分散アクションの振り付けに興味を持ち、極端な距離からの撮影が凄い。テーマ的には、退屈、無目的、無目的の漂流、感情的空虚。私は今、公式に相米慎二のファンである」
(ダグ・D)
「ただ美しい。青春。雨。愛。悲しみ。静寂の雫。支配する。永遠に」
(スカイ・B)
「子どもは生まれながらにして邪悪な精神を持っているのか、それとも堕落が彼らを邪悪な精神にするのか、考えさせられた。とても気に入った」
(イマーク・A)
「この映画はワイルドで、エネルギッシュで、恐ろしい。見る機会があれば絶対に見逃せない」
(アリソン・M)
「ストレスと不安に満ちた2時間。ストレスと不安の充実した2時間。青春時代にしか味わえない高揚感。相米慎二の演出が素晴らしい。シーン内の演出や動きが素晴らしい。忘れられないショットがいくつもある」
(スティーブン・L)
「初めての相米監督。彼はディープフォーカスの演出を熟知している。教室での戦いでは、4つのパートに分かれてカオスなフレームになる。またまた、冒頭のシーンで、どのように情報を解析するかに感銘を受けた。ダイナミズムが混乱し、クライマックスの瞬間が視覚ギャグに変わるのは奇妙で不可解だ。私は2回目の鑑賞で実りのあるものになると思う」
(アンドリュー・R)
「今まで見た映画の中で最もユニークな映画のひとつだ。濱口竜介が私よりもうまく説明してくれているが、相米監督の映画には、この“退屈”な要素がある。この "退屈 "な要素を説明するのは本当に難しい。退屈と戦うために退屈を利用するような何か。よくわからないが。ともあれ、クレジットが流れた時点で、この映画が好きなのか嫌いなのかよくわからなかった。本当に奇妙な映画だ。でも、頭の中で熟考すればするほど好きになる。再見したら、きっと私のお気に入りの80年代の日本映画のひとつになると思う。大好きな80年代の日本映画のひとつになると確信している」
(ジョーダン・M)
「無邪気で遊び心のある瞬間が、危険や危害と衝突する。無邪気さや遊び心が危険や危害と衝突する瞬間を、時には子供たちが気づかないうちに表現している」
(ステファニー・M)
ニューヨークでは、1週間の上映延長が決まった。世界再評価の波の中で、ニューヨークで生まれた“相米熱”がいよいよ9月23日からのユーロスペースで感染し、爆発することだろう。
9月23日(土)初日には、ユーロスペースにて、主演の工藤夕貴のトーク・イベントが行われる。また、当日は工藤夕貴直筆サイン入りの書籍「作家主義 相米慎二2023 台風クラブ シナリオ完全採録」が販売(ユーロスペース開館と共に販売。先着25名様)。
台風クラブ 4Kレストア版
監督:相米慎二
出演:三上祐一/紅林茂/松永敏行/工藤夕貴/大西結花/三浦友和
(1985年/115分)
(C)ディレクターズ・カンパニー
製作:ディレクターズ・カンパニー
提供:中央映画貿易/ダブル・フィールド
配給:A PEOPLE CINEMA
2023年9月23日(土)よりユーロスペース他にて全国順次ロードショー
ユーロスペースにて、9月23日(土)は工藤夕貴(女優)、10月11日(水)は黒沢清(映画監督)のトークイベントがあり
https://www.apeople.world/taifuclub/#event
作家主義 相米慎二2023 台風クラブ シナリオ完全採録
発売日:2023年9月9日(土)、アマゾンほか一部書店にて発売
*SHIBUYA TSUTAYA(4F・6F)、A PEOPLE SHOPにて8月29日(火)より先行販売
定価:2,200円(税込)
発行:A PEOPLE
A PEOPLE SHOP