工藤夕貴の熱き想い、
黒沢清ならではの分析
9月9日は相米慎二監督の命日となる。
そんなタイミングで、相米ファンにはたまらない発表となる。
9月23日(土)より渋谷・ユーロスペースにて公開される「台風クラブ 4Kレストア版」。
その公開記念のトーク・イベントが行われることが決定した。
9月23日(土)の初日に劇場に駆けつけてくれるのは、「台風クラブ」主演の工藤夕貴。
命日である9月9日(土)にAmazonほか一部書店にて発売される「作家主義 相米慎二2023 台風クラブ シナリオ完全採録」(A PEOPLE:刊)でも巻頭のロングインタビューに登場、今だから話せるエピソードの数々を綴っている。
「相米さんが「(大西結花が演じることになる)美智子と理恵だったら」という話をされて、監督の中で、こっちの役でというのはあったと思うんですけど「美智子はどうか」と聞かれたんです。そこでわたしは「主役の理恵だったらやりたいけど、美智子だったらやりたくありません」って言って。監督は髪をショートにさせたかった様ですが、またも私が「髪の毛は切りたくありません!」と言って。「これで、たぶんなくなったかもしれない」と思っていたら、理恵に決まったということを聞きました。当時はその価値も理解できてはいなくて、嬉しくはなかったんです(笑)」(「作家主義 相米慎二2023 台風クラブ シナリオ完全採録」より)
トーク・イベントでは、はたしてどんな話が飛び出すだろうか。
そして、10月11日(水)には、映画監督の黒沢清が登壇。
相米とはディレクターズ・カンパニーの盟友でもある。
「台風クラブ」はディレクターズ・カンパニーの公募シナリオだった(本書に完全採録)。
「ええ。よく憶えています。候補作品の中で――脚本そのものの細かいところは全く忘れたんですけど――ダントツに面白かった。たぶん「僕、撮りたい」と言ったと思います」(「作家主義 相米慎二2023 台風クラブ シナリオ完全採録」より)
また、同書では「台風クラブ」について、「相米さんの中では最も狂気の部分が前面に出ている感じがしました」と語っている。
黒沢清にしか語れない「台風クラブ・論」「相米慎二・論」が展開することだろう。
命日の前日の9月8日からはニューヨークでも「台風クラブ」「ションベン・ライダー」の一般での劇場公開がはじまる。
世界中へと広がる相米慎二祭りはまだまだこれからだ。
「台風クラブ 4Kレストア版 トーク・イベント」開催決定
ユーロスペースにて
9月23日(土)工藤夕貴 *チケットは9月19日(火)深夜0時より販売開始
10月11日(水)黒沢清 *チケットは10月7日(土)深夜0時より販売開始
*イベントが行われる上映回についてはユーロスペースHPを参照のこと
台風クラブ 4Kレストア版
監督:相米慎二
出演:三上祐一/紅林茂/松永敏行/工藤夕貴/大西結花/三浦友和
(1985年/115分)
(C)ディレクターズ・カンパニー
製作:ディレクターズ・カンパニー
提供:中央映画貿易/ダブル・フィールド
配給:A PEOPLE CINEMA
2023年9月23日(土)よりユーロスペース他にて全国順次ロードショー
作家主義 相米慎二2023 台風クラブ シナリオ完全採録
発売日:2023年9月9日(土)、アマゾンほか一部書店にて発売
*SHIBUYA TSUTAYA(4F・6F)、A PEOPLE SHOPにて8月29日(火)より先行販売
定価:2,200円(税込)
発行:A PEOPLE
A PEOPLE SHOP