俳優・永瀬正敏×海外作品
今秋、書籍「NAGASE」発売決定
俳優、永瀬正敏は書いた。
「相米慎二 最低な日々」あとがきにかえてにこんな一文がある。
「相米慎二 、それ自体が全部映画だった」。
いま、私たちは、その同じ言葉を永瀬正敏に伝えたい。
「永瀬正敏、それ自体が全部映画です」と。
「ションベン・ライダー」でデビュー、日本映画はもちろん、海外の映画にも積極的に出演し、その数は23に及ぶ。
最近作にして日台合作「ホテルアイリス」では、ヒロインを官能の渦に沈める翻訳家を圧倒的な怖さで、しかしどこまでも静謐に演じ切った。
ただ、そこにいるだけで底知れない「人間の光と闇」を感じさせるのは、海外の作品でこそ発揮される、この俳優の創造的個性としか言いようがない。例えば
ジム・ジャームッシュ「パターソン/2016」では
ラスボスのごとき謎の詩人を、妖しく軽やかに、
馬志翔「KANO 1931海の向こうの甲子園/2014」では
異国の地、台湾で野球への青い炎を燃やす日本人監督を寡黙に美しく、
フリドリック・トール・フリドリクソン「コールド・フィーバー/1995」では、
アイスランドで事故死した両親を追悼するためその地を旅しに行く青年の孤独と、人間としての気づきを、抑制した演技で表現した。
私たちは、この書籍に「Nagase Stand on that land (永瀬、その地に立つ)」というタイトルを付けた。
「NAGASE
Nagase Stand on that land
ある俳優に関する考察」
著者:永瀬正敏
発行:A PEOPLE株式会社
発行時期:2024年今秋(予定)
仕様:B5判