アリーナがつくる未来
近年CDを中心とする音楽ソフト産業が下降する中、ライブエンタテイメント産業は拡大の一途を遂げ、それに伴いアリーナやホールの需要も拡大してきた。しかし、コロナ禍による市場への打撃や、コロナ禍以前から始まっていた音楽ビジネス構造の変化はアリーナ施設自体の存在意義をあらためて問い始めている。これからの音楽産業は、どうなっていくのか? 現在、全国では数多くのスタジアム、アリーナの新設、改築などの計画が進められている。2023年の秋には、横浜みなとみらい21地区に世界最大級となる音楽に特化したアリーナが開業される予定。この「Kアリーナ横浜」は、アリーナだけではなく、ホテルやオフィスタワーも併設されるといった、従来とは違ったアリーナビジネスが生まれてきている。本書では、そんなアリーナビジネスの過去、現在、未来を比較しながら、わかりやすく解説している。そして、アリーナと言えば、切っても切り離せないのが、音楽とアーティストたちである。冒頭で「アリーナを運営する前提として、いかにアーティストと向き合っていくかが重要になってくる」と著者は語っている。そのカギを紐解くうえでも音楽の歴史を知ることができるのが、第4章の「音楽の発展史」、第5章の「日本のヒットチャート史」となってくる。音楽に対する基礎教養と現状認識を身に着け、アリーナ、ホールなどと結びついたこれからを確認した上で、未来のビジョンに基づいたプロデューサーになることができるであろう1冊となっている。
目次
- INTORODUCTION アリーナと、街と、コンテンツがひとつに
高橋俊憲
- 序章 これからのアリーナビジネス
- 第1章 今のアーティストが置かれている状況
- 第2章 そもそものアリーナの起源は何か?
池田隆一
- 第3章 THE SOLAR BUDOKAN(ソーラーブドウカン)という可能性
- 第4章 音楽の発展史
- 第5章 日本のヒットチャート史
- column ビートルズからチューリップへ
「魔法の黄色い靴」が開けたもうひとつの扉池田隆一
- 第6章 アリーナビジネスの概況
- 第7章 エリアマネジメントと街づくり
高橋俊憲
- EPIROGUE アリーナがプロデュースする未来
池田隆一
- 判型 46判
- 頁数 199
- 定価 1,980円(1,800円税抜)
- ISBN 978-4-909792-35-8
- Cコード C0063
- 発行日 2022年12月23日
- A PEOPLE
- A PEOPLE(エーピープル)公式サイト
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