作家主義 韓国映画
いま、韓国の作家映画に世界の注目が集まっている。映画大国である韓国ではハリウッドのようなエンターテインメント性の高い映画がメインストリームであるが、作家の映画が根強く生き続けており、それは、さらに多様に更新され続けている。ジャンルに囚われず、自己表現にこだわり、映画的魅惑に到達する韓国の作家映画たち。私たちは“「映画」は、アートである”と信じる。現代映画の潮流に抗うような、その佇まい。ひと言では表現できない、その複層的な魅力。独自の演出と、その刺激的な映像世界。作家で、いま一度、映画を見るということ=「作家主義 韓国映画」。そのタイトルのもとに、世界をリードすると言っても過言ではない、イ・チャンドン、パク・チャヌク、ポン・ジュノ、キム・ボラ、パク・チワン、ユン・ダンビ、イ・ジョンボム、チャン・ゴンジェ、チャン・リュル、ナ・ホンジン、ホン・サンスら韓国映画の作家たちのロングインタビューを掲載。イ・チャンドン監督に至っては全作品のレビューや、川村元気がイ・チャンドン監督の世界観を徹底解剖。さらに、女優の筒井真理子がパク・チャヌク監督作の「オールド・ボーイ」をはじめ、自身が感じてきた韓国映画への想いを語っている。
目次
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第1章 イ・チャンドン
- インタビュー
- 映画と文学の交差点~村上春樹ライブラリー
- 全州映画祭リポート「イ・チャンドンとは何か?」
- 論 イ・チャンドン
- この崩壊する世界、寄りかかる支点
- 川村元気、イ・チャンドンを語る。
- イ・チャンドン監督全作品レビュー
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第2章 パク・チャヌク
- 論 パク・チャヌク
- 恐るべき映画作家『私は芸術映画のような商業映画を作る監督だ」
- 女優・筒井真理子、「オールド・ボーイ」を語る。
- 第3章 ポン・ジュノ
- 第4章 キム・ボラ
- 第5章 パク・チワン
- 第6章 ユン・ダンビ
- 第7章 イ・ジョンボム
- 第8章 チャン・ゴンジェ
- 第9章 チャン・リュル
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第10章 ナ・ホンジン
- 論 ナ・ホンジン
今では代替不可能なひとつのジャンルになった監督
- 論 ナ・ホンジン
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第11章 ホン・サンス
- 論 ホン・サンスはどこへ行く?
- ホン・サンスが撮った映画 論
- ホン・サンスが描く旅と街 論
- 判型 A5
- 頁数 287
- 定価 2,420円(2,200円税抜)
- ISBN 978-4-909792-34-1
- Cコード C0074
- 発行日 2022年12月19日
- A PEOPLE
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