作家主義 ホン・サンス
1996年「豚が井戸に落ちた日」で監督デビューしたホン・サンス。中央大学演劇映画学科で映画を学び、アメリカ留学では美術学士号などを取得。留学中に数本の短篇映画を監督したのち、帰国後はディレクターとしてテレビ番組を手がけた。デビュー以来、ホン・サンスは、「反復」と「差異」に特徴付けられる独自の映画話法を使ってストーリーテリングの呪縛から軽やかに逃れ、人間という哀しくも愛おしい生き物の素顔に、乾いたユーモアを交えて描き続けてきた。「女は男の未来だ」「映画館の恋」が、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で上映され、主要国際映画祭の常連として知られ数々の賞を受賞。その作風は、年を追うごとに深みを増し、近年では「夜の浜辺でひとり」「逃げた女」「イントロダクション」が、ベルリン国際映画祭で銀熊賞(主演女優賞監督賞/最優秀脚本賞)に選ばれている。そして、初期の名作である「カンウォンドのチカラ」と「オー!スジョン」は、韓国映画の新しい時代を創造した革新的な作品であると同時に、「ホン・サンスがいつホン・サンスとなったのか」が刻印された貴重な2本だ。本書では、今泉力哉、筒井真理子、小橋めぐみ、菊地成孔らといった著名人が、アジアを代表する監督ホン・サンスの魅力や凄さについて語っている。さらに、全25作品のレビューも掲載。
目次
- 今泉力哉が語るホン・サンス
- イントロダクション
- 「カンウォンドのチカラ」
- 「オー! スジョン」キャスト
- ホン・サンス プロフィール
- 全作品レビュー
- 1996 豚が井戸に落ちた日
- 1998 カンウォンドのチカラ
- 2000 オー!スジョン
- 2002 気まぐれな唇
- 2004 女は男の未来だ
- 2005 映画館の恋
- 2006 浜辺の女
- 2008 アバンチュールはパリで
- 2009 よく知りもしないくせに
- 2010 ハハハ
- 2010 教授とわたし、そして映画
- 2011 次の朝は他人
- 2012 3人のアンヌ
- 2013 ヘウォンの恋愛日記
- 2013 ソニはご機嫌ななめ
- 2014 自由が丘で
- 2015 正しい日 間違えた日
- 2016 あなた自身とあなたのこと(劇場未公開)
- 2017 夜の浜辺でひとり
- 2017 クレアのカメラ
- 2017 それから
- 2018 草の葉 *映画祭のみ
- 2018 川沿いのホテル *映画祭のみ
- 2020 逃げた女
- 2021 Introduction (原題)
- プロデューサー・インタビュー
- 女優論「彼女たちの声」/佐藤結
- 都市論 「その風景のチカラ」/チョン・ウンスク
- 筒井真理子
- 小橋めぐみ
- 菊地成孔
- 判型 B5
- 頁数 62
- 定価 1,300円(1,182円税抜)
- ISBN 978-4-909792-19-8
- Cコード C0074
- 発行日 2021年6月5日
- A PEOPLE
- A PEOPLE(エーピープル)公式サイト
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