安奈淳 スタイル
2019年に芸能生活55周年を迎えた齢72の安奈淳が、自身の半生を振り返りながら書き綴ったエッセイ集。1965年、17歳で宝塚歌劇団に入団。常に男役トップスターとして輝き続けてきた13年間を中心に、退団後のプライベートや自身が描いたデッサンなども交え25章にわたって披露する。1975年に「ベルサイユのばら」でオスカル役を演じ、第1期“ベルばらブーム”を巻き起こしたことは周知のこと。だが、オスカルではなく相手役のアンドレに決まっていたなんていう逸話も飛び出す。そして、お世話になった恩師、厳しい稽古や寝食を共にしてきた同級生たちとの懐かしい思い出話。最終公演となった「風と共に去りぬ」で、スカーレット役を演じた時の心境など、宝塚という神秘的なベールに包まれた世界を少し身近に感じられるかも知れない。現在も現役でシャンソンを歌い続ける彼女がこよなく愛した歌手のジャック・ブレル。そんな彼の足跡を辿るため訪れたブリュッセルの街並みも紹介。さらに、今だから語ることができた30代での結婚や別れ‥‥。長きにわたる辛い大病との闘いは、もう一度ファンのみんなが待つステージで歌いたいという想いで頑張ってきた。尊敬してやなまい亡き名俳優・三國連太郎との貴重な対談など。こうした数々の経験が、「シンプルに生きる」ということ、いまの彼女のライフスタイルに繫がっている。そんな彼女の、その日常から芸の真実までを刻んだ一冊。
目次
- はじめに
- 第一章 生きるということ
- 第二章 時代をみつめて
- 第三章 生命
- 第四章 日常の中で
- 第五章 幼少期のおはなし
- 第六章 宝塚へ
- 第七章 洋楽との出会い
- 第八章 鴨川清作先生 その一
- 第九章 鴨川清作先生 その二
- 第十章 『ベルサイユのばら』
- 第十一章 退団の日まで
- 第十二章 振付師 パディ・ストーン氏
- 第十三章 忘れ得ぬ振付の先生たち
- 第十四章 白黒のフランス映画
- 第十五章 束の間の結婚生活
- 第十六章 東宝の思い出
- 第十七章 新緑夏代先生 その一
- 第十八章 新緑夏代先生 その二
- 第十九章 ジャック・ブレル様 その一
- 第二十章 ジャック・ブレル様 その二
- 第二十一章 映画『ベルサイユのばら』
- 第二十二章 映画の話
- 第二十三章 私の生活
- 第二十四章 シルバーグレイヘアのこと
- 第二十五章 五十五周年の記念コンサート…。五十五周年って!? あっ! そうか!
- 絵をかくということ
- 安奈淳リサイタル
- 宝塚時代 全出演舞台作品
- 三國連太郎対談
- さいごに
- 「安奈淳スタイル」発刊にあたり
- 判型 B6変
- 頁数 281
- 定価 3,080円(2,800円税抜)
- ISBN 978-4-909792-11-2
- Cコード C0074
- 発行日 2020年4月7日